月経困難症とは?治療法「ピル」に関する知識とよくある質問【Q&A】を解説!
2024.08.30
「月経困難症が辛い」「自分はもしかして月経困難症なのかな?」とお悩みの方はいませんか?
本記事では、月経困難症やおすすめの治療法である「ピル」について徹底解説し、よくある質問【Q&A】に回答していきます。
目次
月経困難症とは
月経困難症とは、月経(生理)期間中に起こる病的な状態のことです。日本では約900万人の女性が月経困難症に悩んでいるとされており、生活習慣病などを含む現代病の一つです。
また、月経困難症には「器質性月経困難症」と「機能性月経困難症」の2種類があります。
器質性月経困難症
器質性月経困難症とは、臓器や器官の損傷が原因となる病気を伴う月経困難症のことです。
原因と考えられているもの
器質性月経困難症の原因と考えられているものは、子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫などが挙げられます。
月経困難症の症状で最も多い「月経痛」は、プロスタグランジンと呼ばれる物質が筋肉を収縮させ子宮内膜を体外へ排出する際に分泌されることで起こります。このとき、何らかの原因でプロスタグランジンが過剰分泌されると、月経痛が強くなると考えられています。
病気以外の原因としては「子宮口が狭い」「運動不足や体の冷え」なども挙げられ、年齢問わず発症する可能性があります。
器質性月経困難症の痛みは、月経開始4~5日前から痛みだし、月経後まで鈍痛が続きます。
機能性月経困難症
機能性月経困難症は、臓器や器官の損傷が原因となる病気を伴わない月経困難症のことです。
器質性月経困難症
機能性月経困難症は、病気が原因となって起こるものではありませんが、器質性月経困難症と同様にプロスタグランジンの過剰分泌や子宮口の狭さが原因と考えられます。
また、初経後2~3年で始まることが多く、15~25歳前後の女性に多いとされています。機能性月経困難症の痛みは月経の初日~2日目頃の出血が多いときに強くなり、痙攣性・周期性で起こります。
月経困難症の症状
月経困難症の症状は以下の10つです。
- 下腹部
- 腰痛
- 吐き気
- 頭痛
- 疲労
- 食欲不振
- イライラ
- お腹の張り
- 下痢
- 貧血など
通常の月経時に起こる症状以外にも、段々と月経痛がひどくなる、出血量が多くなる、水分を多く摂っていないのに尿の回数が増えるなどの症状が考えられます。
月経困難症の判断基準
「自分は月経困難症かな?」と感じたら、これから紹介するチェックリストを判断基準にしてみてください。
- 月経痛の症状が強い
- 月経期間は鎮痛薬を飲まないと何もできない
- 月経期間は鎮痛薬を飲んでも何もできないくらい辛い
- 段々月経痛がひどくなっているように感じる
- 月経期間外にも不正出血がある
- 長期間避妊をしていないのに妊娠しない
- 最近月経時の出血量が増えたと感じる
- 水分を多く摂っていないのに尿の回数が増えた
月経困難症の症状には、PMS(生理前症候群)でも該当する症状があります。
そのため、人によって自分はPMSだろうと考える方もいますが、月経痛がひどくて何もできない場合や、段々と症状がひどくなっていると感じた場合は、月経困難症である可能性が高いです。
月経困難症の治療には「ピル」がおすすめ!
次は、近年月経困難症の治療としてメジャーな「ピル」について徹底解説していきます。
ピルとは
ピルとは、私たち女性の卵巣で作られる卵胞ホルモン「エストロゲン」と黄体ホルモン「プロゲステロン」を配合した経口避妊薬です。
この2つのホルモンが含まれたピルを服用することで、受精卵が子宮内膜へ着床するのを防ぎ、卵巣を休ませた状態にして排卵を抑制することで避妊効果が期待できます。
加えて、黄体ホルモン「プロゲステロン」には子宮内膜の増殖を抑制する作用があります。
そのため、避妊以外にも本記事で解説している月経困難症などの月経に関する症状の改善に効果が期待できるのです。
その他にも、ニキビ治療や子宮や卵巣に関する病気の発症率を低下させる効果も期待できます。
月経困難症の治療にピルがおすすめな理由
ピルは服用することで、排卵抑制や子宮内膜の増殖を抑制する効果が期待できます。
そのため、月経困難症の症状である月経痛軽減や月経自体の回数を減らし、月経困難症を改善させることができることや、服用するだけで手軽に治療できる点もピルのおすすめポイントです。
月経困難症治療に使用されるピルの種類
月経困難症治療に使用されるピルは「中用量ピル」「低用量ピル」の2種類です。
ピル | 用途 | エストロゲン含有量 | プロゲステロン配合 |
中用量ピル |
| 50ナノグラム | 有 |
低用量ピル |
| 50ナノグラム以下 | 有 |
この2つの違いはエストロゲンの配合量で、ホルモンの配合量が多いということは、期待できる効果も高くなるということになります。
ただし、効果が強い分、中用量ピルは低用量ピルに比べ副作用が強く出やすいという難点もあります。
ピルの副作用
ピルで起こり得る副作用は「吐き気」「頭痛」「むくみ」「食欲増進」や乳房の痛み、少量の不正出血が挙げられるでしょう。
これらの副作用は最初の4日~5日間に現れやすいとされていますが、体がピルに慣れていけば次第におさまっていくため心配はありません。
しかし、重篤な副作用として「血栓症」を発症するリスクがあることから、喫煙者や40代以上の女性など血栓ができやすい方はピルを服用することができない可能性もあります。
ピルを服用する際の注意点
ピルを服用する際は以下の4つに注意してください。
- ピルを服用してから3時間以内に嘔吐した場合、体内にピルの成分が吸収されていない可能性があるため、再度服用する必要があります。
- ピルには飲み合わせが悪い薬や成分があるため、現在何か薬を服用している場合は事前に医師へ相談してください。
- ピルは毎日しっかり服用することで効果を発揮します。
- 飲み忘れを防ぐため、ご自身が服用しやすいタイミングで毎日決まった時間にピルを服用するようにしましょう。
ピルの処方は婦人科へ
月経困難症の治療でピルを処方してもらいたい場合は、お近くの婦人科を受診してください。
また、近くに婦人科がない場合や受診する時間がないという方はオンライン診療がおすすめです。
月経困難症治療にピルが使用できない方
次は、月経困難症治療にピルが使用できない方を徹底解説していきます。
直近で妊娠を望んでいる
ピルは、排卵を抑制する効果が期待できるため、直近で妊娠を望んでいる方には不向きです。
喫煙者
喫煙者は血栓症リスクが高くなるため、ピルの服用は控える必要があります。
特に40歳以上で1日15本以上喫煙する方は、ピルを服用することはできません。
ピルでは効かない
体質的にピルでは効果が期待できない場合、ピルを使用できないわけではありませんが別の治療法を提案されることが多いです。
月経困難症治療にピルが使用できない方への治療法
月経困難症治療にピルが使用できない方への治療法は「黄体ホルモン薬(ディナゲスト錠0.5mg)」や「デュファストン」などのホルモン薬や避妊リングとしても知られている「ミレーナ(子宮内黄体ホルモン放出システム)」などを使用して治療が行われます。
その他にも、漢方や非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDsなど)を使用することもあります。
月経困難症とピルに関するよくある質問【Q&A】
次は、月経困難症とピルに関するよくある質問【Q&A】に回答していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
月経困難症に対するピルでの改善効果はいつから?
基本的に月経痛などの改善効果が期待できるのは、次の月経からとされています。
月経困難症でピルを服用する場合、保険は適用されますか?
はい。医師が月経困難症と診断した場合、保険適用内です。
病院ではどのような診察が行われますか?
月経困難症の診断は、痛みや症状を確認し、内診や超音波検査が行われます。
その後、血液検査や膣内細菌培養検査、クラミジア検査などを行うこともあります。
未成年でもピルは処方してもらえますか?
はい。可能です。
また、親権者の同席や同意書も必要ありませんので安心して受診してください。
その際、保険証を忘れないようにしましょう。
当院の特徴
徹底した事前準備・アフターケア
当院はご予約から治療までの間、カウンセリングや診察を通じてお客様の悩みに寄り添います。事前準備やアフターケアを徹底的に行うため、お客様に安心していただけるサービスを心がけております。
通院しやすい立地
当院は2024年7月時点で「池袋駅前院」「銀座院」「新宿西口院」「大宮駅前院」の4院を展開中です。いずれも駅から徒歩圏内の好立地にあるため、お買い物のついでやお仕事帰りなど、気軽にご来院いただけます。
丁寧なカウンセリング
当院では、従来の「お客様が医師(施術担当者)の待つ診察室へ行く」スタイルではなく、「医師(施術担当者)が、お客様のいらっしゃる個室へ行く」スタイルを採用しています。プライベート空間でじっくりと時間をかけてお客様に向き合うことを心がけており、一人ひとりに合う治療をご提案しています。
月経困難症とピルについてさらに詳しく知りたい方はLUNA BEAUTY CLINICへ
今回は、月経困難症と治療法の「ピル」について徹底解説しました。LUNA BEAUTY CLINICはお客様一人ひとりの悩みに寄り添い、ベストな対処法を提案させていただきます。今回の記事も、参考になれば幸いです。
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