「AGA治療は費用が高い」というイメージがあり、なかなか治療に踏み出せない方が多いのではないでしょうか。
確かにAGA治療は、保険適用や医療費控除ができずに全額自己負担となるため、料金が高くなる傾向にあります。
しかし、症状に合った治療法や適切なクリニックを選ぶことにより、AGA治療費用を安く抑えることが可能です。
そこで本記事では、治療法別の費用相場や、安く抑える方法を詳しくご紹介します。
費用に関する注意点もまとめているので、ぜひ本記事を読んで、費用に関するお悩みを解消していきましょう。
目次
AGA治療の費用相場
AGAの治療法には、主に以下の4種類があります。
AGA治療方法 | 費用相場 |
---|---|
内服薬 | 月額3,000~30,000円 |
外用薬 | 月額5,000~20,000円 |
注入薬 | 1回 30,000~200,000円 |
自己植毛 | 1回 250,000~3,000,000円 |
治療費とは別に、診療費や検査費用も必要となります。
それぞれ費用相場の詳細について、詳しく解説するので見ていきましょう。
内服薬の費用相場は月額3,000~30,000円
内服薬には、主にプロペシア・ザガーロ・ミノキシジルの3種類があります。
内服薬の種類 | 費用相場 | 効果 |
---|---|---|
プロペシア (フィナステリド) | 3,000~8,000円 / 月 | ・薄毛の進行抑制 ・抜け毛の予防 |
ザガーロ (デュタステリド) | 7,000~14,000円 / 月 | ・薄毛の進行抑制 ・抜け毛の予防 |
ミノキシジル | 6,000~12,000円 / 月 | ・薄毛、抜け毛の予防 ・発毛育毛促進 |
薄毛の進行抑制や抜け毛予防であれば、プロペシアのみを用いて月額3,000円から治療可能です。
発毛を促進させたい場合は、複数の内服薬を組み合わせることもあります。
外用薬の費用相場は月額5,000~20,000円
頭皮に塗布するタイプである外用薬には、主にミノキシジルが使用されます。
ミノキシジル外用薬 | 費用相場 | 効果 |
---|---|---|
市販品 (最大濃度5%) | 5,000~10,000円 / 月 | ・薄毛、抜け毛の予防 ・発毛育毛促進 (濃度が高いほど高い効果を期待できます) |
医薬品 (濃度6~15%程度) | 5,000~20,000円 / 月 |
ミノキシジル外用薬は、ドラッグストアやネット通販でも購入できますが、濃度は5%までに制限されています。
クリニックで処方してもらう場合は濃度に制限はなく、最大で15%程度です。
濃度が高いほどAGA改善効果も期待できますが、副作用の可能性も高まるので注意が必要です。
注入薬の費用相場は1回30,000~200,000円
注射薬を使用したAGA治療には、主に「メソセラピー治療」と「HARG療法」の2種類があります。
注入療法 | 費用相場 | 注入方法 | 成分 | 効果 |
---|---|---|---|---|
メソセラピー治療 | 30,000~100,000円 | ・注射器 ・針付きローラー ・炭酸ガス ・レーザー照射 | ・アミノ酸 ・ビタミン ・ミネラル ・プロペシア ・ミノキシジルなど ※クリニックにより異なります | ・薄毛、抜け毛の予防 ・発毛育毛促進 |
HARG療法 | 100,000~200,000円 | ・注射器 | ・HARGカクテル (成長因子、ビタミン、アミノ酸など) | ・薄毛、抜け毛の予防 ・発毛育毛促進 ・毛髪再生 |
メソセラピー治療の成分はクリニックに異なりますが、治療薬として用いるプロペシアやミノキシジルに加え、アミノ酸やビタミンといった栄養素を与えるのが一般的です。
HARG療法は日本医療毛髪再生研究会によって構成成分が決められているため、どのクリニックで治療を受けても効果は変わりません。
頭皮に直接薬液を注入できる上に、内服薬・外用薬とも併用可能なので、より早いAGAの改善が期待できます。
自毛植毛の費用相場は1回250,000~3,000,000円
自毛植毛は、自分の髪の毛を薄毛部分に移植する治療法です。
1回あたり250,000~3,000,000円で、移植する毛根(グラフト)の数が多いほど料金は高くなります。
植毛部分ごとの費用相場の例は、以下の通りです。
植毛部分 | 費用相場 |
---|---|
生え際・M字 | 400,000~1,200,000円 |
頭頂部・つむじ周辺 | 700,000~1,500,000円 |
前頭部~頭頂部 | 1,200,000~1,500,000円 |
他の治療法と比較して料金は高いですが、AGAを根本から治療できる可能性が高く、髪の毛が抜けても自然に生えてくるようになります。
薬代の他にかかる費用は0~10,000円
AGA治療では、薬代以外にも診療費や検査料などの費用がかかります。
項目 | 費用相場 |
---|---|
初診料・再診料 | 0~6,000円 |
検査料 (血液検査など) | 0~10,000円 |
送料 (※オンライン診療の場合) | 0~550円 |
一般的に、診察料は無料のクリニックが多いです。
血液検査などの検査は一部、無料で行っているクリニックもありますが、必ず治療することを条件としている場合があるので、よく確認をしましょう。
オンラインクリニックだと薬の送料がかかりますが、定期便やまとめ買いを利用することで、無料にできるケースがほとんどです。
AGA治療にかかる費用を安く抑える4つのコツ
AGA治療は、一般的に数ヶ月以上にわたるため、費用が嵩みがちです。
そこで、AGA治療費用を安く抑える以下4つのコツをご紹介します。
- 初期費用のかからないクリニックを選ぶ
- ジェネリック医薬品を選ぶ
- AGAの早期治療で費用が安いプランを選ぶ
- オンライン診療を利用して交通費を抑える
コツの詳細を詳しく解説するので見ていきましょう。
初期費用のかからないクリニックを選ぶ
診察費や検査費用など、初期費用のかからないAGAクリニックを選びましょう。
AGA治療はクリニック側で自由に価格設定が可能で、初診料や再診料、カウンセリング料などを無料にしているクリニックが多いです。
初期費用がかかる場合、診察料は1,000~3,000円程度、検査費用は5,000~10,000円程度が相場となっています。
また、診察後に治療をしなくても無料のクリニックもある一方、治療しない場合は費用がかかることもあるので注意しましょう。
ジェネリック医薬品を選ぶ
ジェネリック医薬品を選ぶことで、薬代を約20~50%安く抑えられます。
ジェネリック医薬品とは、新薬と同じ有効成分を同量使用して製造されている薬です。
AGA治療薬では、主に以下2種類のジェネリック医薬品があります。
新薬 | ジェネリック医薬品 |
---|---|
プロペシア 6,000~9,000円 / 月 | フィナステリド 3,000~8,000円 / 月 |
ザガーロ 10,000~14,000円 / 月 | デュタステリド 7,000~10,000円 / 月 |
新薬とは薬の形状や色、味、添加剤などに違いがありますが、有効性・安全性に違いがないことは確認されています。
費用を安く抑えたいなら、診察時に「ジェネリック医薬品を使用したい」と伝えてみましょう。
AGAの早期治療で費用が安いプランを選ぶ
AGAの症状に気づいたら、早期に治療を開始しましょう。
症状が軽度であれば、薄毛の進行抑制や抜け毛の予防などの安いプランで対策ができます。
例として、人気AGAクリニックの予防プランと発毛プランの料金を表にまとめました。
クリニック | 予防プラン | 発毛プラン |
---|---|---|
クリニックフォア | 1,049円/月〜※1 | 1,851円/月〜※2 |
DMMオンラインクリニック | 1,000円/月〜※3 | 1,861円/月〜※4 |
レバクリ | 2,318円/月〜 | 4,567円/月〜 |
AGAスキンクリニック | 6,200円/月~ | 15,400円/月〜 |
イースト駅前クリニック | 3,050円/月〜 | 7,700円/月〜 |
AGAヘアクリニック | 3,600円/月〜 | 12,600円/月〜 |
湘南美容クリニック | 3,000円/月〜 | 6,800円/月〜 |
どのクリニックでも、予防プランの方が発毛プランより5,000~10,000円程度安いです。
また、重症化すると治療が長引く可能性も高いので、AGA治療は早めに行って節約しましょう。
オンライン診療を利用して交通費を抑える
AGAはオンラインクリニックを利用すれば自宅でも診療できるので、交通費を抑えられます。
移動時間や待ち時間もほとんどかからないため、仕事が忙しい方にもおすすめです。
- 交通費の削減
- 移動時間・待ち時間なし
- ネット環境があればどこでも受診できる
AGA治療の費用に関する4つの注意点
AGA治療の費用を安く抑えるにあたって、以下4つの注意点を把握しておくことが重要です。
- AGA治療を途中でやめると余計に費用がかかってしまう可能性がある
- AGA治療の効果を実感できるまで時間がかかるため余裕を持った治療費用が必要
- AGA治療は同じ薬でもクリニックによって費用が異なる
- AGA治療は保険適用と医療費控除ができない
これらの注意点を押さえておかないと、かえって損をしてしまうこともあります。
1点ずつ詳しく注意点を解説するので、ぜひ参考にしてください。
AGA治療を途中でやめると余計に費用がかかってしまう可能性がある
AGAは完治が難しい症状であるため、途中でやめると元に戻ってしまいます。
症状が進行してしまうこともあり、再度治療を行った際に、服用する薬が増えて余計に費用かかる可能性があります。
AGA治療は、以下の理由でやめてしまう人が多いようです。
- 副作用(初期脱毛、肝機能障害、性欲減退)に対する恐れ
- 薬代を支払い続ける余裕がなくなった
- 薄毛や抜け毛の症状が完治したという思い込み
副作用やコスト面などは、減薬などによって対処することもできます。
自己判断でやめてしまう前に、必ず医師へ相談するようにしましょう。
AGA治療の効果を実感できるまで時間がかかるため余裕を持った治療費用が必要
AGA治療は、一般的に効果を実感するまで3~6ヶ月程度の時間がかかり、人によっては1年以上かかることも。
したがって、治療費用の予算は余裕を持って用意しておく必要があります。
月額料金別に算出した3ヶ月・6ヶ月・1年間の費用を、以下にまとめたので参考にしてみてください。
薬の月額料金 | 3ヶ月間 | 6ヶ月間 | 1年間 |
---|---|---|---|
月額3,000円の場合 (予防プラン) | 9,000円 | 18,000円 | 36,000円 |
月額8,000円の場合 (発毛ライトプラン) | 24,000円 | 48,000円 | 96,000円 |
月額20,000円の場合 (より効果的な発毛プラン) | 60,000円 | 120,000円 | 240,000円 |
クリニックによって、上記の金額に加えて診療費や交通費なども必要になるので注意しましょう。
AGA治療は同じ薬でもクリニックによって費用が異なる
AGA治療は自由診療で価格を自由に設定できるため、同じ薬でもクリニックによって費用が異なります。
薬代は安いに越したことはありませんが、安価な理由として以下が挙げられます。
- 初診料や検査料がかかる
- まとめ買い(半年~1年分)をする必要がある
薬代以外にかかる費用や治療期間を踏まえたクリニック選びが重要です。
また、確実に治療をするためにも、料金だけでなく実績を重視して選ぶことをおすすめします。
AGA治療は保険適用と医療費控除ができない
AGAは生命に関わる症状ではないため、保険適用されません。
したがって、一般的な治療であれば医療費3割負担のところ、AGA治療では全額負担となります。
また、一定以上の医療費を支払うと所得税が還付される「医療費控除」も基本的には適用されません。
いわゆる人間ドックその他の健康診断のための費用及び容姿を美化し、又は容ぼうを変えるなどのための費用は、医療費に該当しないことに留意する。
引用:国税庁 法第72条《雑損控除》関係
AGA治療は「容姿の美化・変ぼう」と捉えられるため、医療費と該当しないと考えられています。
AGA治療の費用に関するよくある質問
AGA治療の費用に関するよくある質問をまとめました。
- 皮膚科のAGA治療の費用は安い?
- AGAの薬代は個人輸入で安くできる?
- AGA治療は一生続ける必要がある?
それぞれ回答と詳細を解説するので、ぜひAGA治療の参考にしてください。
皮膚科のAGA治療の費用は安い?
皮膚科でAGA治療を受けても、治療費は全額負担となるため、特別に安いわけではありません。
また、皮膚科にはAGA専門医が在籍していないこともあり、適切な治療や発毛治療ができない可能性があります。
したがって、AGA治療をする場合は、AGA専門クリニックでの診療がおすすめです。
AGAの薬代は個人輸入で安くできる?
AGAの治療薬は、個人輸入サイトを利用すれば、安く購入することもできます。
ただし、個人輸入した薬には以下のリスクがあるので注意が必要です。
- 偽薬が届き治療効果を得られない
- 健康被害を受ける
- 薬の到着までに時間がかかる
個人輸入品を使用して健康被害を受けた場合、医薬品副作用救済制度が適用されないため、治療費は全額負担です。
また、有効成分が含まれている保証がないため、使用を続けても効果が現れないことも。
このように薬代は安くても、余計に費用がかかってしまう可能性が高いため、個人輸入はしないことをおすすめします。
AGA治療は一生続ける必要がある?
AGAは完治が難しいため、基本的には一生治療を続けなければなりません。
AGA治療を自己判断で止めてしまうと、再び薄毛・抜け毛が進行する可能性があります。
ただし、以下の状態に当てはまる場合は、ただちに治療をやめてください。
- 重篤な副作用の症状が現れた
- 病気が発覚した(循環器系や肝臓などの疾病)
- 1年以上継続しても効果を感じない
副作用や持病を抱えたまま使用を続けると、重症化する危険性があります。
1年以上にわたって治療効果がない場合、ストレスやフケなど、別の原因で脱毛症が引き起こされている可能性があるので、必ず医師に相談しましょう。
まとめ
AGA治療の費用相場は治療方法によって異なり、内服薬や外用薬の利用なら月額3,000~5,000円程度から始められます。
AGA治療は長期にわたるため、以下のポイントを押さえて、少しでも安く抑えるようにしましょう。
- 診療費や検査費用が無料のクリニックを選ぶ
- ジェネリック医薬品を利用する
- 早期治療で予防メインの安いプランを選ぶ
- オンライン診療を利用する
- なるべく治療は継続する
しかし、安さだけを求めてしまうと、思い通りに治療が進まず、余計に費用がかかってしまうことも。
品質や治療実績も考慮して、自分に合ったクリニックでAGA治療を進めるようにしましょう。