目の下のぶつぶつは汗管腫?治療方法や原因を現役医師が解説
2024.07.26
「目の下にぶつぶつができた」「目の下のぶつぶつを治したい」とお困りの方はいませんか?
目の下のぶつぶつは「汗管腫(かんかんしゅ)」と呼ばれる疾患かもしれません。
本記事では汗管腫について、原因や治療方法、よくある質問を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
目の下のぶつぶつ「汗管腫」とは?
汗管腫は、汗を分泌するエクリン汗腺の細胞が増殖した結果、目の下や上まぶたなどにできる良性の腫瘍のことです。
顔以外にも、腕や手などに現れる場合があります。
良性腫瘍であるため、クリニックへ行っても治療の必要はないと言われるケースが多いです。放置しても問題がないとはいえ、汗管腫は放っておいても自然に消えるものではないため、さらに増殖していく可能性もあります。
汗管腫ができる原因
汗管腫ができる原因は、エクリン汗腺の細胞が増殖することです。
汗管腫は、女性ホルモンが関係しているとされており、汗の分泌量が増える思春期以降の女性に多く見られます。とはいえ、男性だから汗管腫ができにくいというわけではなく、加齢はもちろん、遺伝で発症することもあります。
汗管腫と似ている病気
汗管腫がと特徴が似ていても、違う病気である可能性があります。似ている病気をいくつかご紹介しますので、まずはご自身の症状を見極めてみてください。
稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)
汗管腫と似ている病気「稗粒腫」は、1~2mmほどの大きさで白色や黄白色をしています。目の周囲や鼻先、顎周りに現れることが多く、汗管腫と同様に痛みはありません。
稗粒腫は、何かしらの原因で皮膚にできてしまった袋状のものに角質が溜まることで起こります。
外傷が治った後にできたり、手術が終わった後にできたりするケースが多いです。
粉瘤(ふんりゅう)
粉瘤は、別名アテロームとも呼ばれ、皮膚の下にできてしまった袋状のものに角質や皮脂が溜まってできる腫瘍です。
粉瘤ができる原因は様々です。外部からの刺激が原因で発症するケースや、毛の生え際がつまったり、ウイルス感染したりすることで発症するケースもあります。
汗管腫のように、エクリン汗腺が関連しているわけではありませんが、見た目は少々似ている点があることや、稗粒腫のように袋状の中に角質が溜まるという点から見分けがつきにくい腫瘍です。
放置しておくと炎症や痛みを伴う場合があります。そのため早期に治療してもらうことが大切です。
エクリン汗嚢腫(のうしゅ)
エクリン汗嚢腫は、エクリン汗腺が袋状になった良性腫瘍です。
汗管腫と同様、女性に多く、汗をかくと悪化し、汗をかかないときは目立ちにくいという特徴があります。
汗管腫のように目の周囲にぶつぶつができますが、汗管腫は1年を通して変化しないのに対し、エクリン汗嚢腫は、汗をかく夏になると発症しやすくなります。
黄色腫(おうしょくしゅ)
黄色腫は、扁平で黄色っぽくやや隆起したもののことです。特に高脂血症の人発症する可能性が高いです。
に多く発症し、目の上やまぶたの鼻側に黄色の固まりとして現れます。触っても痛みやかゆみはなく、他の皮膚よりも若干柔らかい感触をしています。
老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)
老人性疣贅は、老人性イボとも呼ばれており、30代の頃から発症し、加齢とともに増える良性腫瘍です。
加齢以外にも、紫外線による影響も、老人性疣贅が発症する原因とされており、顔や首、腕など露出する頻度が高い部位にできやすい点が特徴です。
汗管腫の3つの治療方法
医療機関で受けられる治療方法を3つご紹介します。
治療方法①:レーザー治療
汗管腫には、「炭酸ガスレーザー」や「エルビウムヤグレーザー」などのレーザー治療がおすすめです。
中でも、炭酸ガスレーザーが持つレーザーの凝固作用のおかげで、出血リスクが低いというメリットがあります。
エルビウムヤグレーザーはお肌の正常組織を温存しつつ照射できるレーザー治療機器です。照射時の痛みが少なく、赤みや色素沈着のリスクが少ないメリットがあります。
治療方法②:液体窒素による冷凍凝固療法
汗管腫の治療には、綿棒に染み込ませた-196度の液体窒素を治療部位に当てて急激に冷やすことで組織を壊死させる治療方法も使用されます。
手軽に受けられて、汗管腫以外のイボを除去する治療でもよく使用される治療法ですが、数回治療を行わなければ、汗管腫を完治させることができないというデメリットがあります。
加えて、治療時の痛みが強いため、痛みに敏感な方は継続して治療を行うことが困難になる可能性や、治療によってウイルスが部位の周囲に広がって汗管腫の範囲が拡大したりするリスクも考えられるでしょう。
治療方法③:アグネス(高周波治療器)
アグネスは、高周波を使用した美肌治療器による治療方法です。汗管腫の粒に深い位置まで針を刺し、高周波の熱で汗管腫を小さくします。
アグネスで使用される針はとても細いため、皮膚へのダメージが軽減できます。
しかし、冷凍凝固術と同様、アグネスで1回治療を受けたからと言って汗管腫を完全に完治させることはできず、3~6カ月の持続的な治療が必要です。
汗管腫に関するよくある質問【Q&A】
汗管腫はセルフで治すことはできますか?
いいえ。汗管腫はセルフケアで治すことはできません。
インターネット上を見ていると「ハトムギで治った」「オリーブオイルで治る」などの情報が錯綜していますが、治ったように見えているだけの可能性が高いです。
独学でむやみにセルフでケアしようとすると悪化する可能性があるため、汗管腫が気になる場合は、皮膚科に相談しましょう。
汗管腫の治療にダウンタイムはありますか?
汗管腫の手術をした場合、術後2~3週間程は赤みが続くことがあります。
また針を挿入した部位に小さなカサブタができたり、一時的に汗管腫が目立つように見えたりする可能性があるでしょう。
しかし、徐々にダウンタイムは治まっていきますので、むやみに刺激を与えず、安静にして様子を見てください。しかし、赤みが強い場合や、いつになっても改善したように感じない場合は、手術を受けたクリニックへ相談することをおすすめします。
汗管腫は放置したらどうなりますか?
汗管腫は良性腫瘍なので、放置しても悪化はしません。
しかし、ぶつぶつが融合すると大きな塊となって見た目が悪くなってしまう可能性は高いでしょう。
汗管腫は塗り薬で治療できますか?
いいえ。汗管腫は塗り薬では治療することができません。
エクリン汗腺を小さくしたり、汗管腫の細胞をレーザーなどで焼いて除去する方法が効率的です。
汗管腫の治療は保険適用内ですか?
汗管腫の治療には保険が適用される治療が少ないため、自費診療になる可能性が高いでしょう。
当院の特徴
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本記事を監修している当院「LUNA BEAUTY CLINIC」では、快適な完全個室空間で、ご予約の際からお客様の「綺麗になりたい」という気持ちと誠心誠意向き合い、サポート・プロデュースさせていただきます。
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