おりものがズボンまで染みる際に考えられる5つの原因とよくある質問【Q&A】

2024.08.30

「おりものがズボンまで染みるのはどうして?」「おりものの量が多いけど何か原因があるのかな」とお困りの方はいませんか?
実際にSNSを見ていると、おりものの量が多くて困っているという方は多いです。

そこで、本記事ではおりものがズボンまで染みる際に考えられる5つの原因とよくある質問【Q&A】を徹底解説していきます。

目次

おりものに関する基礎知識

ここではまず、おりものに関する基礎知識をおさらいしていきます。

おりものとは

おりものは、医学的に「帯下(たいげ)」と呼ばれるもので、子宮頸部や子宮内膜、膣壁から出る酸性の分泌物です。

この分泌物であるおりものが自浄作用によって膣内部の潤いを保ったり、汚れを排出したり、ばい菌が子宮に侵入するのを防いでくれます。
H3おりものの役割

おりものには、膣内部の潤いを保ち、子宮へばい菌が侵入することを防ぐ役割があります。
また、排卵時には精子を受け入れやすくするためにゼリー状に変化して、受精がスムーズに行えるようにサポートする役割も担っているのです。

正常なおりものの量

おりものは、月経前になると通常よりも量が増えます。
その際、おりものシートでカバーできる程度の量ならば正常な量だと考えられるでしょう。

おりものの量は女性ホルモンのエストロゲンが大きく影響しています。
そのため、エストロゲンの分泌量が多い方の場合、一定の時期だけおりものの量が増える場合は心配ありません。

注意すべきおりもの

エストロゲンの分泌量によっておりものの量が増える場合、量以外に問題がないのであれば心配ありませんが、おりものがズボンまで染みるほど多いことに加えて「下腹部痛」「腰痛」などの症状が伴う場合は何らかの原因でおりものの量が増えている可能性が考えられるでしょう。

おりものがズボンまで染みる際に考えられる5つの原因

次は、おりものがズボンまで染みる際に考えられる5つの原因を徹底解説していきます。

排卵日or月経前

排卵日や月経前は、黄体ホルモンのプロゲステロンによっておりものの量が増える傾向にあります。
加えて、上記で解説した通り、エストロゲンの分泌量が多い方の場合はズボンまで染みるくらいおりものが出てしまうこともあるでしょう。

妊娠初期

妊娠初期は卵胞ホルモンのエストロゲンと、黄体ホルモンのプロゲステロンの分泌が増えるため、水っぽいおりものの量が増える場合があります。

また、生理が来たと思ったらトイレットペーパーに少し付着する程度の出血のみで終わったり、熱っぽかったりする場合、妊娠している可能性も考えられるでしょう。

 

年齢

おりものは、女性ホルモンの分泌量によって量が左右されます。
そのため、女性ホルモンがピークを迎える20代~30代はおりものの量が増える傾向にあるため、この時期におりものの量が急激に増えた場合、女性ホルモンと年齢の関連性が考えられるでしょう。

ストレス

ストレスを強く感じることが多いと、自律神経のバランスが乱れる原因に繋がります。
自律神経のバランスが乱れると女性ホルモンの分泌バランスも崩れてしまうため、それに伴っておりものの量が増えることもあります。

何らかの病気

毎月おりものの量が多くてズボンまで染みてしまうわけではなくて、急激におりものの量が増えた場合は何らかの病気が原因である可能性が高いです。

ここでは、おりものの量が増える病気を5つご紹介します。

①クラミジア感染症

クラミジア感染症とは、「クラミジア・トラコマチス」と呼ばれる病原体が性行為などによって粘膜に感染して起こる感染症です。

有名なクラミジア感染症は「性器クラミジア感染症」や「咽頭クラミジア」「クラミジア子宮頸管炎」などが挙げられます。

症状としておりものの色や量の異常や、下腹部の痛み、発熱などが挙げられるでしょう。
しかし、中には自覚症状を全く感じない方がいるため、そのまま放置して感染が体の奥へと拡大し、流産や不妊症に繋がることもありますので、些細な体の変化に注意が必要です。

クラミジア感染症の特徴

  • おりもの異常(水っぽい・黄色量が増える)
  • 下腹部の痛み
  • 不正出血
  • 発熱
  • 放置すると流産や不妊などの大きなリスクを伴う可能性がある

②子宮がん

子宮がんとは、子宮頸部にできる子宮頸がんと、子宮体部にできる子宮体がんの2種類があります。

子宮頸がんは、症状が進行すると水っぽいおりもののような粘液が多く出たり、膿のような悪臭を放つおりものが増えます。その他にも生理期間外での出血も症状の一つです。

一方、子宮体がんは自覚症状として最も多いのが出血です。特に、生理周期ではない時期に血のにおいが強いおりものが出ることがあります。またどちらも病状が進行すると足腰に痛みを伴うケースが多く、放置すると子宮の摘出が必要となったり、他の部位へ転移する可能性もあるため、注意が必要です。

子宮がんの特徴

  • おりものの異常は子宮頸がんの可能性が高い
  • 子宮頸がんは、茶色~黒褐色で粘着きのある悪臭のおりものが出る
  • どちらの病気も放置すると多大なリスクを伴うため、要注意
  • 子宮体がんは比較的高齢、子宮頸がんは20~30代で発症しやすい
  • どちらの病気も足腰の痛みを伴うケースが多い

③子宮ポリープ

子宮にできるポリープには「子宮頸管ポリープ」「子宮内膜ポリープ」があります。
子宮頸管ポリープは、子宮頸部の組織が増殖し、子宮頸管内に指のような形で突き出た腫瘍です。
多くの場合は良性腫瘍ですが、慢性の炎症や感染症が原因で起こりやすくなります。

症状としては、茶色いおりものの量が徐々に増えていき、月経痛が強くなることや、ちょっとした性器への刺激で出血することが挙げられるでしょう。

子宮ポリープは、妊娠を経験した30代~50代の女性に多く発症する病気とされています。
しかし、妊娠経験がない方の場合、ポリープが受精卵の着床などを阻害することから、不妊の原因にも繋がるため注意が必要です。

子宮頸管ポリープの特徴

  • 運動・性交・排便時のいきみで出血しやすい
  • 茶色のおりものが出る・段々と量が増える
  • 生理痛が重くなる
  • 生理時の出血量が多くなる
  • 不妊の原因になりやすい

④卵管留水腫

卵管留水腫は、卵管に水(分泌液)が溜まって腫れている状態のことです。
この水が子宮内に流れこむことによって、子宮内膜に悪影響を及ぼします。

クラミジア感染症や子宮外妊娠、過去に腹部手術の経験があることなどが原因として挙げられ、おりものの量の増加や腹痛などが起こり、そのまま放置すると不妊症を引き起こす可能性もあります。

また、不妊治療で良好胚を繰り返しても着床しない反復着床障害や、妊娠をしても流産してしまう原因になるとも指摘されているため、早期治療が大切です。

卵管留水種の特徴

  • 卵管に水(分泌液)が溜まって腫れている状態
  • おりものの量が増加
  • 月経痛以外の腹痛
  • クラミジア感染症や子宮外妊娠、腹部手術の経験が原因として考えられる

⑤子宮内膜炎

子宮内膜炎は、子宮の内側にある子宮内膜で細菌感染が起こり、粘膜が炎症を起こす病気です。

また、子宮内膜炎には突発的に細菌が入って発症する「急性子宮内膜炎」と持続的に炎症が起こっている「慢性子宮内膜炎」があります。

急性子宮内膜炎は、黄色~緑色のおりものの量が増えるなど、おりものに異常が起こります。
加えて、痛みを伴うこともあり、炎症が悪化すると卵巣や卵管まで感染が拡大するため注意が必要です。

慢性子宮内膜炎は妊娠初期におこる早期流産の原因の一つとして考えられているため、どちらのケースでもなるべく早く治療を受けましょう。

子宮内膜炎の特徴

  • 連鎖球菌や大腸菌によって感染
  • 急性子宮内膜炎と慢性子宮内膜炎がある
  • 急性子宮内膜炎は、黄色~緑色のおりものが急激に増える
  • 慢性子宮内膜炎は、妊娠初期の早期流産の原因の一つとして考えられている
  • 生理で子宮内膜が新たに作られるたびに炎症を繰り返しやすい

おりものがズボンまで染みる際の対処法

次は、おりものがズボンまで染みる際の対処法を徹底解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

デリケートゾーンは清潔に

おりものの量が増えると、どうしてもデリケートゾーンがムレてニオイやかゆみを引き起こします。
加えて、そのまま放置すると炎症を起こす原因に繋がりますので、デリケートゾーンを清潔に保つよう意識してください。

おりものシートはこまめに取り替える

デリケートゾーンを清潔に保つためには、おりものシートをこまめに取り替えることが大切です。
しかし、仕事や外出時など、なかなかおりものシートを替えられない場合は、通気性のよいコットン素材を選ぶことをおすすめします。

膣洗浄を頻繁に行うのはNG

おりものの量が増えると、どうしても膣洗浄を行いたくなる方も多いかと思います。
しかし、頻繁に膣洗浄を行うと膣内を正常に保つための菌まで洗い流してしまうためNGです。

膣洗浄ではなく、おりものを拭き取る洗浄シートなどをこまめに使用することをおすすめします。

給水ショーツの着用

おりものがズボンまで染みるほど出てくる場合、おりものシートでは間に合わないこともあると思います。
加えて、同じおりものシートを長い時間装着し続けているとデリケートゾーンに雑菌が繁殖しやすくなり、さらにおりものが増える原因に繋がります。

そのため、おりものの量が多いときや、こまめにおりものシートを替えられないときは吸水ショーツの着用がおすすめです。吸水ショーツは、おりものを素早く吸収してくれるので、ムレや漏れを改善してくれますよ。

なるべく早く病院を受診しよう

急におりものの量が増えてズボンまで染みるときは、何らかの病気が隠れている可能性があるため、なるべく早く病院を受診しましょう。

また、毎月おりものの量が多くて困っている場合にも、病院を受診することで不安に感じていることを医師へ相談することができますので、ぜひ一度婦人科を受診してみてください。

おりものがズボンまで染みるときは病院を受診すべき?

次は、おりものがズボンまで染みるときは受診をすべきか、医師が回答していきます。

不妊に繋がる可能性もあるため、なるべく早く受診を

おりものの量が増えた場合には、何らかの病気が原因となっている可能性があります。
放置すると結果的に不妊に繋がる可能性もあるので、なるべく早く受診してください。

おりものの量が増えた場合は「婦人科」へ

おりものの量が増えたとき、一体何科を受診すればよいかわからない方もいるかと思います。
「おりものの量が急激に増えた」という場合は、婦人科を受診してください。

婦人科がお近くにない場合は、オンライン診療や産婦人科でもOKです。

婦人科を受診する際のポイント

次は、婦人科を受診する際のポイントを徹底解説していきます。

ポイント①:服装はスカートがおすすめ

婦人科での診察は、内診を行うケースが多いです。
そのため、服装は脱ぎ着しやすいワンピースやスカートがおすすめです。

ポイント②:持ち物

持ち物は「保険証」「ナプキン・おりものシート」を持っていきましょう。
その他にも毎月月経の状況をメモしている方は、ぜひ医師にご提示ください。

ポイント③:診察の流れ

診察の流れは以下の4つです。

  • 問診
  • 内診(おりもの検査など)
  • 超音波・MRI
  • 腹腔鏡検査など

病院や診察状況によって診察内容は異なります。
内診に関して強制ではありませんが、超音波などでは見つけにくい病気もありますので、医師の指示に従うとよいでしょう。

おりものがズボンまで染みる際によくある質問【Q&A】

次は、おりものがズボンまで染みる際によくある質問【Q&A】に回答していきます。

おりものの量が増えただけで婦人科を受診してもよいですか?

はい。おりものは女性の健康バロメーターです。ぜひ受診してください。

おりもの異常の場合、どんな治療を行いますか?

おりもの異常の原因によって治療法は異なります。
基本的には膣錠を挿入して様子を見たり、内服薬を処方したりしますが、発覚した病気によっては手術が必要となる場合もあります。

おりものシートは1日何枚程度が普通ですか?

おりものシートは1日2~3枚程度が普通と言えるでしょう。
しかし、人によって必要なおりものシートの数は違うため、おりものがズボンまで染みるだけでなく何らかの症状を伴う場合は、なるべく早く婦人科を受診することをおすすめします。

当院の特徴

徹底した事前準備・アフターケア

当院はご予約から治療までの間、カウンセリングや診察を通じてお客様の悩みに寄り添います。事前準備やアフターケアを徹底的に行うため、お客様に安心していただけるサービスを心がけております。

通院しやすい立地

当院は2024年7月時点で「池袋駅前院」「銀座院」「新宿西口院」「大宮駅前院」の4院を展開中です。いずれも駅から徒歩圏内の好立地にあるため、お買い物のついでやお仕事帰りなど、気軽にご来院いただけます。

丁寧なカウンセリング

当院では、従来の「お客様が医師(施術担当者)の待つ診察室へ行く」スタイルではなく、「医師(施術担当者)が、お客様のいらっしゃる個室へ行く」スタイルを採用しています。プライベート空間でじっくりと時間をかけてお客様に向き合うことを心がけており、一人ひとりに合う治療をご提案しています。

おりものがズボンまで染みてお悩みの方はLUNA BEAUTY CLINICへ

今回は、おりものがズボンまで染みる際に考えられる5つの原因やよくある質問【Q&A】について徹底解説しました。LUNA BEAUTY CLINICはお客様一人ひとりの悩みに寄り添い、ベストな対処法を提案させていただきます。今回の記事も、参考になれば幸いです。

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