包茎手術には、包皮を切除する方法と切らない方法があります。
切らない手術は本当に効果があるのでしょうか?
この記事では、包茎の種類や手術方法、切らない手術のデメリットなどについて詳しく解説します。
包茎でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
包茎について理解を深める
包茎とは、陰茎の亀頭が包皮に覆われた状態のことです。
日本人男性の多くは仮性包茎であり、衛生面などの問題で感染症になる場合や、性行為の際に不都合が生じる場合があります。
包茎の状態は個人差が大きく、亀頭を露出させる難易度や包皮の伸縮性などにより、症状の重症度が異なります。
包茎を放置することで、亀頭包皮炎や尿道炎、性感染症などのリスクが高まることもありますが、衛生面に気をつけていればこれらのリスクを回避することは比較的容易です。
包茎を種類別に解説
仮性包茎
多くの場合、衛生管理をすることで問題なく過ごせますが、包皮の余分に余りすぎている場合は、亀頭包皮炎などを引き起こすリスクがあります。
自分の仮性包茎が重度であるかどうかの見分け方は「勃起時でも皮が余分に余っている」かどうかで判断することができます。
重度と言っても自分の手で亀頭全てをスムーズに露出することができるなら普段の衛生管理で問題なく生活することができます。
真性包茎
亀頭を全く露出させることができない状態で、排尿時や性行為の際に支障をきたすことがあります。
真性包茎の場合、包皮と亀頭が癒着していることにより、尿や汚れが溜まりやすく、感染症のリスクが高まります。
また、性行為の際に痛みを伴うことがあり、清潔を保てないペニスではパートナーへの感染リスクも増加してしまいます。
嵌頓包茎(カントン包茎)
包皮口が狭く、亀頭を露出させた状態で戻せなくなる危険な状態です。
速やかに治療が必要とされます。嵌頓包茎では、亀頭に送られる血流が制限され、壊死のリスクがあり、緊急の処置が必要です。
自己判断で無理に包皮を戻そうとすると、症状を悪化させる場合があります。
包茎であることのリスク
包茎は、衛生面での問題や性行為の際の不都合、パートナーへの感染リスクなどが関係します。
また、自尊心の低下や心理的ストレスにつながる他にも以下のようなリスクがあります。
- 亀頭包皮:包皮内に尿や汚れが溜まることで、亀頭や包皮に炎症が起こる可能性があります。
- 性感染症:包皮内に細菌が繁殖しやすく、性感染症のリスクが高まること。
- 性行為の際の痛み:包皮の伸縮性が低い場合、性行為の際に痛みを伴うことがあります。
- パートナーへの感染リスク:包皮内の細菌がパートナーに感染する可能性があります。
- 自尊心の低下:包茎であることで、自信を失い、劣等感を抱いたりすることができます。
これらのリスク、適切な衛生管理と必要に応じた治療が重要です。
包茎手術には2種類ある
①手術によって包皮を切除する
包皮を切除し、亀頭を常に露出させるために適しています。
手術後の回復は個人差はありますが約2週間程度で回復し、再発のリスクも低いです。
この方法は、包茎の問題を解決する以外にも感染症のリスクを減らすことができます。
手術は局所麻酔で行われ、切除範囲や形状について医師と相談しながら決定します。
術後は抜糸が必要であり、1〜2週間程度の通院が必要です。
②包皮を切除しない手術(切らない手術)
包皮を切除せずに、包茎を改善させます。
メスを使わないため、出血や感染のリスクが低いとされています。
ただし、効果は一時的であるため、包茎が再発するリスクが多いです。
切らない手術には、長茎術、亀頭増大術、包皮拡張術などがあり、これらの方法は、包茎の症状を緩和することできますが、重度の包茎には適さない治療法です。
切らない包茎手術の種類
長茎術
陰茎を引き伸ばす手術で、包茎の改善効果は限定的です。
長茎術は、陰茎を支える靭帯を切断し、陰茎を前方に引き出すことで長さを増す手術です。
包皮の問題に直接的に対処するものではないため、包茎の改善効果は包皮のあまり具合によります。また、手術によって陰茎の支持力が弱くなり、勃起不全のリスクが高くなる場合があります。
亀頭増大術
亀頭のサイズを大きくする手術ですが、包茎の改善には直接的な効果はありません。
亀頭増大術は、亀頭の皮膚を切り開き、脂肪組織を好む部位から採取した組織を注入することで亀頭を大きくする手術です。亀頭が大きくなることで、包皮に対する亀頭の割合が大きく、包茎の症状が緩和しますが、直接的な効果は期待できません。
また、手術によって亀頭の感度が低下することがあります。
切らない包茎手術
包皮を伸ばしたり、癒着を剥がしたりするため、手術の侵襲度は低いですが、効果は一時的である可能性があります。
切らない包茎手術には、包皮拡張術や癒着剥離術を必要とします。
これらの方法は、器具を使って包皮を徐々に伸ばしたり、亀頭と包皮の癒着を剥がしたりすることで、包茎の症状を改善します。
手術の侵襲度は低いですが、効果は一時的であり、包茎が再発するリスクがあります。
強制器具を使用する
器具を使って包皮を引っ張るので、痛みや不快感を伴うことがあります。
強制包皮リングや包皮ストレッチャーなどの器具を使い、包皮を強制させます。
一時的な効果は期待できますが、痛みや不快感が強く、包皮の損傷や感染のリスクがあります。
また、効果の持続性は低く、継続的に強制器具を使用する必要があります。
切らない包茎手術のデメリット
切除する手術に比べて利益はあまりない
切らない手術は、包皮を切除する手術に比べて効果が限定的であり、包茎はほとんど改善されない可能性があります。
切らない手術では、包皮の構造自体は変化しないため、根本的な包茎の解決には向いていません。
また、手術の効果は個人差が大きく、十分な手術の効果を得られない場合はあります。
時間経過により包茎に戻る場合もある
切らない手術では、包皮が元の状態に戻ってしまうケースがあります。
特に、包皮の伸縮性が低い場合や、術後のケアが不十分な場合は、再発のリスクが懸念されます。
包茎が再発すると、再度手術を受ける必要があり、肉体的・精神的・経済的な負担が大きくなります。
クリニック選びのポイント
包茎手術を選択する際には、医師の経験や実績、使用する手術方法、アフターケアの体制などを確認することをおすすめします。
信頼できるクリニックを選ぶことで、安心して手術を受けることができます。
以下は、クリニック選びの重要なポイントです。
- 医師の経験と実績:包茎手術を有効にした医師か確認し、手術件数や患者の満足度などを参考にします。
- 手術方法の選択肢:切除手術と切らない手術の両方の選択肢があるクリニックの選択肢があります。
- カウンセリングの充実度:手術前に十分なカウンセリングが行われ、疑問や不安に丁寧に対応してくれるクリニックを選びます。
- アフターケアの体制:術後の経過観察や合併症への対応など、適切なアフターケアが受けられるクリニックを選びます。
- 費用の透明性:手術費用や情報について、明確に示唆しているクリニックを選択します。
これらの点を踏まえ、複数のクリニックを比較検討することで、自分に合った適切なクリニックを選ぶことができます。
まとめ
切らない包茎手術は、メスを使わない分、侵襲度は低いですが、効果は限定的であり、包茎が再発する可能性が高いです。
包茎でお悩みの方は、包皮を切除する手術も選択肢に入れ、医師とよく相談して、自分に合った方法を選ぶようにしてください。
また、包茎手術を選択する際には、手術方法だけでなく、クリニック選びも重要なポイントです。
医師の経験や実績、アフターケアの体制などを確認して、信頼できるクリニックを選ぶことで、手術の成功と満足度の向上につながります。
包茎は、放置すると様々な問題を引き起こす可能性がありますが、適切な治療を受けることで、健康的で快適な生活を送ることができます。
包茎でお悩みの方は、早めに医療機関を受診し、自分に合った治療法を探しましょう。